八丁味噌協同組合とは

 江戸時代初期、岡崎城より西へ八丁(約 870m)の距離にあることから八丁村と呼ばれた愛知県岡崎市八丁町。

 この狭い区画の中で八丁味噌を造り続ける老舗は「カクキュー」(合資会社八丁味噌)と「まるや」(株式会社まるや八丁味噌)の2社だけ。

 地元に育まれた2社が岡崎市や岡崎商工会議所などの支援を受け、見学・販売の2社を合せた計4社で設立し、地元に愛される八丁味噌の味と伝統を後世に伝え続けてまいります。

八丁味噌協同組合 理事長 早川久右衛門 (カクキュー)

 八丁味噌協同組合理事長を務めさせていただいております、合資会社 八丁味噌の早川久右衛門でございます。当組合は2005年4月に合資会社 八丁味噌(カクキュー)、株式会社まるや八丁味噌(まるや)及び、それぞれの販売会社を含めた4社で設立をいたしました。

 この土地ならではの風土と伝統技術が生んだ岡崎の伝統的地場産業「八丁味噌」を子々孫々まで伝えていきたいと考え、多くの方に八丁味噌をより知っていただき、理解をしていただく為の活動をおこなっております。八丁味噌を製造する我々2社は江戸時代初期から旧東海道を挟んで向かい合って八丁味噌を造りつづけてきました。料理人の方をはじめ多くの方々に愛され、支えられ今日まで続けて来られました。八丁味噌という名前には2社がこれまで歩んできた長い歴史が信用となって蓄積して、お客様に信頼して使っていただける“超がつく”ほどのロングセラー商品であります。

 この八丁味噌の名前を大切にし、今後100年、200年とお客様に使い続けていただけるよう精進してまいる所存でございますので、八丁味噌協同組合と各組合員を今後ともよろしくお願い申し上げます。

ーProfileー
早川 久右衛門
合資会社 八丁味噌 19代目 当主

昭和25年生まれ。
幼いころよりカクキュー八丁味噌の十九代目として、敷地内で育つ。
八丁味噌協同組合理事長。平成18年10月に久右衛門を襲名。

浅井 信太郎 (株式会社まるや八丁味噌)

 八丁味噌は江戸時代から同じ八丁の地で続けて来ることが出来ました。これは家康公を始めとする地元に支えられことはもちろんですが、八丁味噌を造る蔵元が東海道を挟み2社あったことが大きな要因だったと思います。

 2つの蔵元は長い歴史の中で最大のライバルとして競い合い、困ったときには援助したりと、良きライバル関係を保って来たと聞いております。この関係があったからこそ、時代の流れに流されることなく伝統の味を守り続けることができたと考えています。

 先祖たちが切磋琢磨しながら造り上げてきた八丁味噌という遺産を次の世代へ伝え続けることが私たちの使命と考えています。

ーProfileー
浅井信太郎 
株式会社まるや八丁味噌 代表取締役

1949年生まれ。1978年に同社に入社し、2004年、現職に就任。ドイツへの留学経験から、オーガニックへの可能性を早くから見出し、有機大豆を使用した有機八丁味噌を発売。国内はもとより複数の海外の有機認証機関の認証を受け、海外20カ国で販売中。八丁味噌の伝統を未来へ繋いでいくために、常に新しい挑戦を模索している。海外では「MR HATCHO」の愛称で通る。